「償却原価法」とは
額面と違う価格で買った債券について、その差額を満期までの期間に割り振り、帳簿上の価額を少しずつ額面へ近づけていく会計処理の方法です。
📌 投資判断のポイント
額面と購入価格の差額を満期までの期間に割り振り、帳簿価額を少しずつ額面へ近づける処理。表面利率と実際の利回りがずれる理由を説明する考え方でもある。
詳しい仕組み・意味
債券を額面より安く買うと、満期に額面で償還される分だけ利益が出ます。逆に額面より高く買えば、その分だけ損失が出ます。この差額を購入した年や償還の年に一度に計上すると、実態と合わない損益の山ができてしまいます。そこで差額を保有期間に配分し、帳簿価額を毎期少しずつ動かしていきます。額面より安く買った場合に価額を引き上げていく処理をアキュムレーション、額面より高く買った場合に引き下げていく処理をアモチゼーションと呼びます。配分の仕方には、期間で均等に割る定額法と、実質的な利回りが一定になるように割り振る利息法があります。
具体例・注意点
個人が特定口座で債券を持つ場合、この計算は証券会社の側で行われるため、投資家が自分で処理する場面は多くありません。それでも考え方を知っておくと、債券の運用成果が表面上の利率だけで決まらないことが理解しやすくなります。額面より高い価格で買った債券は、受け取る利子が高くても帳簿価額の切り下げが進むため、最終的な利回りは表面利率より低くなります。
関連用語
表示価格と実際の受渡代金が食い違う主な原因がこれにあたる。買い手が先に立て替え、次の利払日に利息を満額受け取ることで精算される仕組みなので、損得が生じているわけではない。既発債を途中で買うときは用意する資金にあらかじめ含めておきたい。
国や企業にお金を貸し、利息と元本返済を受ける投資商品。安定収益が特徴だが、金利や信用リスクの影響を受ける。
政府が発行する債券で、信用力が高く安定収益が特徴。金融市場の基準金利としても重要な役割を持つ。
金利変化に対する債券価格の動きやすさを示す指標。長いほど価格変動リスクが大きい。
企業が発行する債券で、政府債券より高い利回りが期待できるが、その分信用リスクも高い。リスクとリターンの関係を理解することが重要。
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