財投債

債券・金利
よみ:ざいとうさい
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛 編集方針
🗂 金利・為替・債券を理解する ★★ 標準

「財投債」とは

財政投融資特別会計国債の略称。財政投融資の原資を市場から調達するために国が発行する国債の一種で、元利払いは国が行う。

📌 投資判断のポイント

財政投融資特別会計国債の略称で、財政投融資の原資を市場から調達するために国が発行する国債。令和8年度の財政投融資計画は総額19兆180億円。償還財源が税ではなく貸付先からの回収金である点が普通国債と異なる。

財投債はどういう仕組み?

財政投融資は、税財源によらず財投債の発行などで調達した資金を原資に、政策的必要性が高く償還確実性のある事業へ長期・固定・低利の資金を供給する、国による投融資活動である。2001年の財政投融資改革で郵便貯金や年金積立金の全額預託義務が廃止され、必要な額だけを市場から財投債で調達する方式に改められた。財投債は普通国債と同じ国債市場で発行され、発行年限は6か月、1年、2年、5年、10年、20年、30年、40年に限られ、満期一括償還である。一方で貸付の償還期限は5年から40年と幅があるため、年限のずれによる金利変動リスクを抑える資産負債管理が課題になる。

財投債の具体例と注意点は?

令和8年度の財政投融資計画の総額は19兆180億円で、前年度当初計画の12兆1,817億円から約6.8兆円増えた。内訳は財政融資12兆7,162億円、産業投資5,003億円、政府保証5兆8,015億円である。注意点は、財投債の償還財源が税ではなく貸付先からの回収金である点で、赤字国債や建設国債とは性格が異なる。ただし発行市場では他の国債と同じ国の債務として扱われ、投資家から見た信用リスクは変わらない。

財投機関債・政府保証債との違い

財投機関債は政策金融機関や独立行政法人などの財投機関が自らの信用で発行する債券で、国は元利払いを保証しない。政府保証債は財投機関が発行し、国が元利払いを保証するものである。これに対して財投債は国そのものが発行する国債であり、三者のうち最も国に近い信用で調達される。

投資家から見たとき

個人が直接購入する国債は個人向け国債や新窓販国債であり、財投債を名指しで買う機会は通常ない。ただし財投債は普通国債と一体で発行・流通しており、公社債投資信託や年金の運用対象には含まれている。市場では発行根拠法の違いではなく、年限と利回りで他の国債と同列に評価される。財政投融資計画の規模が増えれば、その分だけ国債市場に供給される国債の量が増えるため、計画額は長期金利を考えるうえでの材料の一つになる。

出典: 財務省「財政投融資の概要」

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