ボラティリティ・ドラッグ

リスク管理
よみ:ぼらてぃりてぃどらっぐ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛
🗂 投資戦略・リスクを管理する ★★ 標準

「ボラティリティ・ドラッグ」とは

値動きが大きいほど、平均のリターンに比べて実際に手元に残る複利のリターンが低くなる現象のことです。

📌 投資判断のポイント

値動きが大きいほど、平均のリターンより実際に残る複利のリターンが低くなります。将来残高を試算するときは単純平均ではなく幾何平均を使ってください。

詳しい仕組み・意味

100万円が1年目に50パーセント上がり、2年目に50パーセント下がったとします。単純平均は0パーセントですが、実際には150万円が75万円になり、25パーセントの損失です。上げ下げの幅が同じでも、下げは残高の大きいところから引かれるため、往復すると元に戻りません。この差が大きくなるほど、平均リターンと実際の増え方の乖離は開きます。値動きの幅が大きい資産ほどこの目減りは大きく、レバレッジをかけた商品で顕著に表れます。分散投資が有効な理由の一つはここにあり、値動きの異なる資産を組み合わせて全体の変動幅を抑えると、同じ平均リターンでも手元に残る額が増えます。

具体例・注意点

過去の平均利回りだけを見て将来の残高を計算すると、実際より多く見積もることになります。試算するときは、単純平均ではなく複利の平均にあたる幾何平均を使ってください。また、この現象があるからといって値動きを恐れて現金に寄せすぎると、今度は物価上昇に負けます。値動きをゼロにすることが目的ではなく、取れるリスクの範囲で変動幅を抑えることが目的です。値動きの異なる資産を組み合わせる意味は、まさにここにあります。同じ平均リターンなら、値動きの穏やかな道のりを通ったほうが最終的な残高は大きくなります。バランス型ファンドが単一資産より穏やかな値動きを目指すのは、この性質を利用するためでもあります。

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