時間加重平均価格(TWAP)

テクニカル
よみ:じかんかじゅうへいきんかかく
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 売買タイミングを考える ★★ 標準

「時間加重平均価格(TWAP)」とは

一定の時間内の価格を、出来高に関係なく等しい重みで平均した値。英語のTime Weighted Average Priceの頭文字からTWAPと呼ばれ、大口の注文を時間で分割して執行するときの基準として使われる。

📌 投資判断のポイント

一定時間内の価格を出来高に関係なく等しい重みで平均した値。大口注文を時間で均等に分けて執行するときの基準になり、出来高で重みをつけるVWAPとは計算の考え方が異なる。

時間加重平均価格はどういう仕組み?

取引時間をたとえば5分ごとに区切り、各時点の価格を単純に平均して求める。出来高で重みをつける出来高加重平均価格(VWAP)とは異なり、売買が少ない時間帯の価格も同じ重さで数える。運用会社などが大量の株式を売買するとき、一度に注文を出すと価格を大きく動かしてしまうため、注文を時間で均等に分けて出し、その平均約定価格をTWAPと比べて執行の良し悪しを評価する。

証券会社や機関投資家の発注システムには、指定した時間内で注文を自動的に均等に分割して出すTWAP型の執行方法が組み込まれていることが多い。たとえば9時から15時までの間に50万株を売る指示を出すと、システムが数分ごとに少量ずつ注文を出していく。取引の終盤に注文が集中するのを避け、市場への影響を小さくする狙いがある。

時間加重平均価格の具体例と注意点は?

10時、11時、13時、14時の株価がそれぞれ1,000円、1,010円、990円、1,020円なら、TWAPは4つを足して4で割った1,005円になる。100万株の売り注文を4回に分けて25万株ずつ出し、平均約定価格が1,003円であれば、TWAPを2円下回ったことになる。出来高の少ない時間帯にも同じ量を出すため、薄い板では価格を動かしやすい点に注意が要る。

VWAPとの使い分け

VWAPは売買が集中する時間帯の価格を重く見るため、市場全体の実勢に近い平均になる。TWAPは計算が簡単で、出来高の予測が難しい銘柄や、時間をかけて目立たずに執行したい場面で使われやすい。個人の小口の売買で意識する場面は少ないが、相場の値動きの背景を知る手がかりになる。

TWAPは、計算に使う区切りの幅によって値が変わる。1分ごとに区切るか、15分ごとに区切るかで平均の対象となる価格の数が変わるため、比べるときは同じ条件で計算した値どうしを使う必要がある。

機関投資家の売買が市場の終盤に集中しない理由の一つとして、知っておくとよい概念である。個人の売買でも、まとまった株数を一度に出すと約定価格が不利になることがあり、数回に分けて注文する考え方はTWAPと共通している。

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