「換価の猶予」とは
国税を一度に納めると事業の継続や生活の維持が難しくなるときに、差し押さえた財産の売却などを待ってもらい、分割で納める制度です。
📌 投資判断のポイント
国税を一度に納めると事業や生活が立ちゆかないときに、分割納付を認めてもらう制度。納期限から6か月以内の申請が要件で、期間は原則1年以内、延長して最長2年。
換価の猶予はどういう仕組み?
根拠は国税徴収法にあります。納税者からの申請による換価の猶予を受けるには、納付によって事業の継続または生活の維持が困難になるおそれがあること、納税について誠実な意思を有すると認められること、納期限から6か月以内に申請していること、ほかに滞納している国税がないことなどの要件をすべて満たす必要があります。猶予が認められる期間は原則として1年以内で、状況に応じて当初の期間と合わせて2年を超えない範囲で延長が認められることがあります。猶予期間中は、原則として新たな差押えや換価が行われません。
換価の猶予の具体例と注意点は?
猶予を受ける金額が100万円以下である場合や、猶予期間が3か月以内である場合などは、担保の提供が不要とされています。注意したいのは申請の時期で、納期限を過ぎてから申請すると、納期限の翌日から申請日の前日までの期間については延滞税が軽減されません。納められないと分かった時点で早く動くほど、負担は軽くなります。申請には、猶予を受けたい金額と分割して納付する計画を記した申請書のほか、収支や資産・負債の状況を示す書類を添えます。猶予が認められた後も、計画どおりに納付できなくなったときは、放置せず税務署に相談する必要があります。無断で滞れば猶予が取り消され、差押えや換価が再び動き出すためです。税務署長の職権によって換価の猶予が行われる場合もありますが、こちらは納税者が申請して受けるものではありません。地方税にも同様の猶予制度があり、窓口は都道府県や市区町村になります。
納税の猶予との違い
納税の猶予は、災害・病気・事業の廃止といった個別の事実があった場合に認められるもので、入口の要件が違います。換価の猶予は「一度に納めると事業や生活が立ちゆかなくなる」という資金繰りに着目した制度です。どちらも猶予期間中の延滞税が免除または軽減される点は共通しています。
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