「三役好転」とは
一目均衡表で、強気を示す三つの条件がすべて同時に成立した状態のこと。買いのシグナルとして使われる。
📌 投資判断のポイント
一目均衡表で、転換線の基準線上抜け、価格の雲上抜け、遅行スパンの価格上抜けの三つがそろった状態。頻度は低いが、そのぶん一つのシグナルの重みは大きい。
三役好転はどういう仕組み?
一目均衡表は転換線、基準線、先行スパン1と2がつくる雲、そして遅行スパンという要素で構成される。三役好転とは、転換線が基準線を上抜けること、価格が雲を上抜けて雲の上に位置すること、遅行スパンが当時の価格を上抜けることの三つが同時に満たされた状態を指す。三つのうち一つだけでも強気の材料とされるが、そろって初めて信頼度が高いとみなすのがこの指標の考え方である。反対にすべてが弱気方向にそろった状態は三役逆転と呼ばれる。
転換線は過去9営業日、基準線は過去26営業日の最高値と最安値の平均で引かれる。先行スパン1は転換線と基準線の平均を26営業日先に、先行スパン2は過去52営業日の最高値と最安値の平均を26営業日先にずらして描き、この2本に挟まれた帯が雲になる。遅行スパンは当日の終値を26営業日前にずらした線である。
三役好転の具体例と注意点は?
三つの条件がそろうまでには時間がかかるため、シグナルが出たときには相場がすでに一定幅動き終わっていることが多い。遅行スパンは26日前の価格と比べる作りになっており、構造上どうしても判断が遅れる。また、値動きの小さいもみ合い相場では、条件の成立と解消が短期間に繰り返され、だましが増える。出来高や他の指標と組み合わせ、成立してからどれだけ日数が経過したかも併せて見るのが現実的である。
ゴールデンクロスとの違い
移動平均線のゴールデンクロスは短期線が長期線を上抜ける一つの条件だけで成立する。三役好転は条件が三つあるため発生頻度が低く、そのぶん一つひとつのシグナルの重みが大きい。頻度と精度はどちらを取ってもどちらかを失う関係にあり、売買の回数を減らしたい人には後者が向く。どちらも将来を保証するものではなく、値動きの確認手段として扱う。
実際の運用では、三役好転が成立しても雲が薄いと上抜けの信頼度は下がるとされる。雲は厚いほど抵抗が強いと読むためで、成立の可否だけでなく、どのような雲を抜けたのかを併せて見る習慣をつけたい。
一目均衡表は昭和の日本で考案された指標で、時間の経過そのものを重視する点に特徴がある。値幅ではなく、いつ変化が起きるかを読む道具として設計されているため、三役好転も「そろった瞬間」より「そろった状態がどれだけ続いているか」を見るほうが実態に合う。
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