実質輸出

経済指標
よみ:じっしつゆしゅつ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
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「実質輸出」とは

日本銀行が毎月公表している、物価の影響を取り除いた輸出の指標です。財務省「貿易統計」の名目の輸出金額を、日本銀行が作成する輸出物価指数で割ることで、価格ではなく数量ベースで輸出が伸びているかを表します。

📌 投資判断のポイント

財務省の貿易統計にある名目の輸出金額を、日本銀行の輸出物価指数で割って物価変動の影響を取り除いた指標。円安や値上げで金額が膨らんでも、輸出の数量が増えたかを確かめられる。

実質輸出はどういう仕組み?

日本銀行の解説によると、名目輸出総額を貿易統計の概況品目分類にもとづく31品目に分け、それぞれに対応する物価指数で実質化して合計し、季節調整をかけたうえで2020年平均を100とする指数にしています。公表は原則として貿易統計の速報が出た翌営業日の16時です。

全体の指数に加えて、米国・EU・中国・NIEs・ASEAN等といった地域別と、中間財・自動車関連・情報関連・資本財といった財別の実質輸出も公表されています。どの地域向け、どの品目で輸出が動いているかまで分解できるのが特徴です。

実質輸出の具体例と注意点は?

たとえば輸出金額が前年より5%増えても、同じ期間に輸出物価が5%上がっていれば、実質輸出はほぼ横ばいです。円安の局面では円建ての輸出金額が膨らみやすいため、名目だけを見ると輸出が好調に見えることがあります。実質輸出は、こうした見かけの増加を取り除くための指標です。

季節調整は毎年4月ごろに見直され、そのたびに過去の数字も改定されます。また、名目輸出から計算するため、輸出物価指数の改定でも数字が変わります。前に見た数字と違うときは、改定の有無を確かめてください。データは1975年1月から(地域別・財別は2000年1月から)さかのぼれるため、円安局面や世界景気の後退局面で輸出がどう動いたかを長い期間で比べることもできます。財別では、自動車関連と情報関連の動きが全体を左右しやすい点も押さえておくと便利です。

名目輸出や貿易収支との違い

貿易統計の輸出額は金額そのもの、貿易収支は輸出額と輸入額の差で、どちらも価格と為替の影響を受けます。実質輸出は数量の動きに近づけた指標なので、GDP統計の財の輸出や鉱工業生産と方向がそろいやすく、外需が景気を押し上げているかを判断する材料として使われます。

出典: 日本銀行「実質輸出入の動向」の解説

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