「OBV」とは
On Balance Volume(オン・バランス・ボリューム)の略で、株価が上がった日の出来高を足し、下がった日の出来高を引いて積み上げた指標。売買の勢いが買いと売りのどちらに傾いているかを、出来高から読み取る。1963年に米国のジョセフ・グランビルが著書で紹介した。
📌 投資判断のポイント
上昇日の出来高を足し、下落日の出来高を引いて積み上げる指標。株価が横ばいでも線の向きから買い集めや売り圧力を読み、株価との逆行を転換の兆しとみる。
OBVはどういう仕組み?
計算は単純で、終値が前日より高ければその日の出来高を前日のOBVに加え、低ければ差し引き、変わらなければそのままにする。数値の大きさそのものに意味はなく、線の向きと株価との関係を見る。
出来高は株価に先行するという考え方が前提にある。株価が横ばいでもOBVが上向きなら、上がる日に多くの売買が集まっており、買い集めが進んでいる可能性がある。反対にOBVが下向きなら、下がる日に出来高が膨らみ、売りが優勢だと読める。
OBVの具体例と注意点は?
前日のOBVが10万株で、当日に株価が上がり出来高が3万株なら、当日のOBVは13万株になる。翌日に株価が下がり出来高が2万株なら11万株に減る。
上がった日の出来高をすべて買いとみなすため、引けにかけて小幅に上がっただけの日でも大商いなら大きく加算される。決算発表や指数への組み入れなど一時的な要因で出来高が急増した日も、線を大きく動かす。単独で売買を決めるのではなく、株価のトレンドと見比べて使いたい。
株価とOBVの逆行に注目する
実務で重視されるのは、株価とOBVの動きのずれ(ダイバージェンス)である。株価が高値を更新しているのにOBVが前回の高値を超えられない場合、上昇に出来高が伴っておらず、勢いが弱まっている兆しとされる。逆に株価が安値を更新してもOBVが下げ止まっていれば、売りが一巡しつつある可能性がある。
OBVと似た考え方の指標に、終値が高値と安値のどこで引けたかで出来高に重みを付ける累積騒落指標(アキュムレーション・ディストリビューション)がある。OBVが上昇日か下落日かだけで出来高を足し引きするのに対し、こちらは引け値の位置まで考慮するため、より細かく買いと売りの強さを測れる。どちらを使う場合も、出来高の少ない銘柄では一部の大口取引で線が大きく動きやすく、判断を誤りやすい点に注意したい。売買代金が十分にある銘柄で使うのが基本になる。
関連用語
売買が成立した株数で、値動きの信頼度を測る補助指標。大きな出来高を伴う上昇・下落ほど本物とされる。出来高が少ない銘柄は流動性が低く、売りたいときに売れないリスクがある。
約定価格を出来高で加重平均した当日の実勢平均コスト。機関投資家の執行ベンチマークで、株価がVWAP上なら当日買い方は含み益。当日限りでリセットされ中長期のトレンド判断には不向き。薄商い銘柄では信頼性が落ちる。
終値の平均を線で結びトレンドの方向を視覚化するテクニカル指標。25日・75日・200日線が代表的。短期線と長期線の交差(ゴールデンクロス・デッドクロス)が売買サインとなる。過去データから計算する遅行指標のため、横ばい相場ではだましシグナルに注意。
チャート上の安値どうしや高値どうしを結んで引く斜めの線で、価格の方向と傾きの急さを見るために使う。線を引くには2点以上が必要で、3点目で接すると信頼度が高いとみなされる。引き方に唯一の正解がないため、判定の条件を自分で固定しておく必要がある。
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