「繰上げ返済」とは
繰上げ返済とは、住宅ローンなどの借入れで、毎月の決まった返済とは別に、元金の一部または全部を前倒しで返すことです。返した元金にはその後の利息がかからなくなるため、支払う利息の合計を減らせます。
📌 投資判断のポイント
住宅ローンなどの元金を、毎月の返済とは別に前倒しで返すこと。期間短縮型と返済額軽減型があり、手元資金を残したうえで余裕資金で行うのが基本となる。
繰上げ返済はどういう仕組み?
住宅ローンの毎月の返済額には、元金を減らす部分と利息の部分が含まれています。利息は残っている元金に対してかかるので、元金を早く減らすほど、その後の利息は小さくなります。繰上げ返済で前倒しした分は、全額が元金の返済に充てられます。一部を返す方法は大きく2つあり、毎月の返済額を変えずに返済期間を縮める「期間短縮型」と、期間を変えずに毎月の返済額を下げる「返済額軽減型」です。同じ金額を返すなら、利息を減らす効果は一般に期間短縮型のほうが大きくなります。金融機関によって、1回に返せる最低金額や手数料、インターネットで手続きできるかどうかが違います。
繰上げ返済の具体例と注意点は?
例えば、借入れ3,000万円・金利年1.5%・35年の元利均等返済だと、毎月の返済は約9万1,855円で、利息の合計は約858万円です。1回目の返済の直後に100万円を期間短縮型で繰上げ返済すると、金利が変わらない前提の試算で、返済期間は約1年半(18回分)短くなり、利息の合計は約67万円減ります。ただし、手元の預金をすべて繰上げ返済に回すと、病気や失業のときに使えるお金がなくなります。いったん返したお金は戻ってこないので、生活防衛資金を残したうえで、余裕資金の範囲で行うのが基本です。
繰上げ返済と運用のどちらを優先するか
繰上げ返済で得られる効果は、ローン金利と同じ利回りが確実に得られることに近いと考えられます。金利年1.5%のローンなら、繰上げ返済は年1.5%の確実なリターンに相当します。一方で、住宅ローン控除を受けている期間は、年末のローン残高に応じて税金が戻るため、早く返しすぎると控除額が減ります。教育費や老後資金の準備、NISAでの積立てとのバランスを見て、どちらを優先するかを決めます。
期間短縮型と返済額軽減型の違い
期間短縮型は完済の時期が早まり、利息を減らす効果が大きい方法です。返済額軽減型は毎月の負担が軽くなるため、子どもの進学などで家計が苦しくなる時期に備えたい場合に向いています。どちらが得かは利息の額だけでなく、その後の収入の見通しで決めるのが現実的です。
関連用語
住宅ローン金利は、家計の住宅購買力と住宅市場への金利の効き方を直接反映する指標。30年物が代表値として注目される。
住宅ローン控除は住宅ローン残高などに応じた税額控除。住宅購入後の投資余力に大きく関わる。
不測の事態に備えて投資とは別に確保する生活費。会社員は3〜6か月分、自営業は1年分が目安で、値動きのない預金に置く。この土台があるから暴落時も投資を続けられる。利回りを狙って投資に回すお金ではない。
元本だけでなく発生した利益も再投資することで指数関数的に資産が増える仕組み。年利5%・30年で単利の1.7倍超の資産に。「72の法則」で2倍になる年数を即算できる。
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