「流動性カバレッジ比率」とは
銀行が強いストレスにさらされた30日間の資金流出に、質の高い流動資産だけで耐えられるかを測る国際的な規制指標。
📌 投資判断のポイント
銀行がストレス下の30日間の資金流出に、質の高い流動資産だけで耐えられるかを測る規制指標です。所要水準は100%以上で、自己資本比率とは別の観点を見ています。
詳しい仕組み・意味
流動性カバレッジ比率は、バーゼルIIIで導入された流動性規制のひとつで、適格流動資産を30日間の純資金流出額で割って求める。分子の適格流動資産は、現金、中央銀行への預け金、格付けの高い国債など、ストレス下でも大きな値引きなしに換金できる資産に限られる。分母は、預金の流出や市場調達の借り換え不能といった想定を置いて算出した30日分の資金流出見込みから、確実に入ってくる資金を差し引いたものである。所要水準は100%以上とされ、日本では国際統一基準行に適用される。長期の資金調達の安定度を見る安定調達比率と対になる指標である。
具体例・注意点
自己資本比率が損失を吸収する力を測るのに対し、この比率は支払いに詰まらないかを測る。金融危機では、自己資本が十分でも資金繰りが止まって破綻に至る例があり、その反省から導入された。数値が高いほど安全に見えるが、収益性の低い国債などを多く抱えることになるため、過度に高い水準は利益を圧迫する。銀行株を見るときは、自己資本比率と合わせて確認したい。なお、この規制は金利上昇時に国債の含み損が生じても、満期保有区分の扱い次第で見え方が変わる点に注意が要る。開示は四半期ごとに期中平均で行われるため、特定の日だけ一時的に低下していても外からは見えにくい。
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本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。