貸家建付地

制度・取引
よみ:かしやたてつけち
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛 最終更新:2026-07-13
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「貸家建付地」とは

自分の土地に建てたアパートや賃貸ビルなどを他人に貸しているとき、その建物の敷地となっている宅地のことです。相続税・贈与税では、借家人がいることで所有者の自由な利用が制限される点を反映し、原則として自用地より低く評価します。

📌 投資判断のポイント

貸家建付地は、課税時期の実際の賃貸状況を反映して評価する。契約書と床面積の確認が重要。

📐 計算式・数値の目安

貸家建付地価額 = 自用地価額 - 自用地価額 × 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合

詳しい仕組み・意味

国税庁の計算は、自用地としての価額から「自用地価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合」を差し引く形です。借地権割合と借家権割合は財産評価基準書で確認し、賃貸割合は課税時期に実際に賃貸されている各独立部分の床面積を基に求めます。土地だけを他人に貸す貸宅地とは異なり、土地所有者が貸家も所有している点が要点です。相続開始日や贈与日に空室だった部分があると、賃貸割合や貸家建付地として扱える範囲が変わる可能性があります。

具体例・注意点

自用地評価5,000万円、借地権割合60%、借家権割合30%、賃貸割合100%なら、概算は5,000万円-5,000万円×60%×30%×100%=4,100万円です。ただし、一時的な空室か、長期間募集していない空室か、社宅の敷地かなどで判断が異なります。評価減だけを狙って相続直前に形式的な賃貸借契約を結んでも、実態が伴わなければ認められるとは限りません。賃貸借契約書、入金履歴、募集資料、間取りと床面積を保存し、課税時期の利用状況を説明できるようにします。

投資判断での使い方

賃貸不動産を承継するときは、評価減の大きさだけでなく、家賃、空室率、修繕費、借入残高、固定資産税、納税資金を同じ表で比較します。貸家建付地の評価が低くても、収益性や売却価格が高いとは限りません。まず固定資産税評価証明書、路線価図、賃貸借契約、レントロールをそろえ、税理士へ賃貸割合と適用可否を確認することが実務的なCTAです。相続後に保有を続ける人と管理を担う人も決め、手取りキャッシュフローが家計に合うか判断しましょう。

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