「利用価値が著しく低下している宅地」とは
周辺の宅地と比べ、著しい高低差、凹凸、振動、騒音、日照阻害、臭気などにより利用価値や取引価格が明確に下がっている宅地です。一定の場合、相続税・贈与税評価を減額できます。
📌 投資判断のポイント
周辺との比較で著しい低下を客観化する。路線価等に織込み済みなら重複減額できない。
📐 計算式・数値の目安
評価額 = 通常評価額 - 利用価値低下部分に対応する価額 × 10%
詳しい仕組み・意味
国税庁は、利用価値が低下していないものとして評価した価額から、低下している部分の面積に対応する価額の10%を控除できる取扱いを示しています。対象例は周辺より著しく高い・低い土地、甚だしい地盤の凹凸や振動がある土地、法定基準を超える日照阻害、騒音、臭気、忌みなどで取引金額に影響する土地です。ただし、その事情が路線価、固定資産税評価額または評価倍率へすでに織り込まれている場合は、重ねて減額しません。「気になる」程度ではなく周辺との比較と価格影響を説明する必要があります。
具体例・注意点
通常評価4,000万円の宅地全体について著しい利用価値低下が認められるなら、控除目安は400万円、評価は3,600万円です。低下部分が全体の半分なら、その部分対応価額に10%を掛けます。近くに線路があるだけ、墓地が見えるだけで自動的に適用されるわけではありません。路線価設定時に騒音等が考慮済みか、近隣宅地と比べてどの程度特殊かを確認します。写真、騒音測定、地盤資料、周辺取引事例などの客観資料が重要です。
投資判断での使い方
この10%減額は実際の修繕費や売却損を補償する制度ではありません。投資判断では騒音・振動測定、擁壁・地盤調査、近隣成約価格、賃料への影響を調べます。税理士へ路線価への織込み有無と適用根拠、不動産鑑定士等へ市場価格への影響を確認しましょう。申告書には判断資料を残し、相続人が居住・賃貸・売却のどれを選ぶかを税引後手取りと生活影響で決めることがCTAです。
関連用語
がけ地補正は利用困難部分の割合と方位で判定する。別地目として評価すべき土地との区別が必要。
レッドゾーンの指定時点と区域面積を確認する。がけ地補正と重なる場合は所定の調整が必要。
路線価は相続税・贈与税で土地を評価するための道路ごとの価額。実勢価格とは目的が異なる。
不整形地補正は測量資料と所定の計算で判断する。他の画地補正との重複や順序にも注意。
相続税は正味の遺産額が基礎控除を超える場合に関係する税金。財産評価と納税資金の準備が重要。
固定資産税評価額は自治体が登録する土地・家屋等の価格。税額、売買価格、課税標準額を混同しない。
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