「投資審査」とは
一言でいうと
外国企業による自国への投資が安全保障上のリスクをもたらさないかを政府が確認する制度。M&Aの不確実性要因として国際的に重要度が増している。
詳しい仕組み・意味
米国CFIUS・欧州外国投資審査規則・日本の外為法・英国NSI法など各国が独自の審査体制を整備している。審査対象はM&A・少数持分取得・合弁・特定用地の取得など幅広く、重要技術・インフラ・データが関わる案件は特に厳しい。審査期間中はクロージングができないため、M&Aのタイムラインと費用に大きく影響する。多国間審査が必要な案件では、複数国の審査が並行するため調整コストも増大する。
具体例・注意点
日本では外為法(2019・2020年改正)で安全保障上の重要企業への外国投資が1%以上でも事前届出義務が生じる。M&Aのデューデリジェンスに投資審査リスクを組み込み、条件付き承認の可能性とそのコストを入札価格に反映させることが実務標準だ。審査未申告のまま買収を完了すると巨額の罰金や取引解消命令が出るリスクがある。
インフラ・エネルギー・通信・港湾など安全保障上重要なセクターへの投資は、特に厳格な審査が行われる傾向にある。日本でも外為法改正(2020年)により、安全保障上重要な上場企業への1%以上の株式取得には事前届出が必要になった。グローバル投資戦略を立案する際は、対象国の投資審査制度を法務チェックリストに含めることが不可欠だ。
📌 投資判断のポイント
投資審査はM&Aのクロージングを遅延・阻止しうる重要な不確実性要因。案件計画の初期段階で各国審査リスクをデューデリジェンスに組み込み、申告要件の有無を弁護士と確認することが必須だ。
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