格下げ

債券・金利
よみ:かくさげ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 金利・為替・債券を理解する ★★ 標準

「格下げ」とは

格付会社が、国や会社が発行する債券などの格付けを、それまでより低い段階に引き下げること。借金を約束どおり返す力が弱まったという評価を意味する。

📌 投資判断のポイント

格付会社が債券などの格付けを引き下げること。資金を借りるコストが上がり、投資適格から投機的へ下がると債券価格が大きく動くことがある。

格下げはどういう仕組み?

格付けは、AAAやAA、BBBのような記号で、元本や利息が期日どおり支払われる確実さを示したものである。業績の悪化や借金の増加、国の財政の悪化などを受けて、格付会社が返済能力が下がったと判断すると格下げが行われる。格下げの前には、見通しを示す「アウトルック」がネガティブになることが多い。格下げされると、投資家はより高い利回りを求めるため、発行体がお金を借りるコストが上がる。

格下げの具体例と注意点は?

特に影響が大きいのは、BBB格以上の「投資適格」からBB格以下の「投機的」に下がる場合である。投資適格の債券しか持てないルールの投資家が売りに回るため、債券の価格が大きく下がることがある。ただし、格付けは格付会社の意見であり、市場がすでに悪化を織り込んでいることも多い。格下げそのものより、その理由と、借入の返済予定にどんな影響が出るかを確かめたい。

アウトルックとの違い

アウトルック(見通し)は、格付けが今後1〜2年ほどの間にどちらへ動きそうかを示すもので、「ポジティブ」「安定的」「ネガティブ」などで表される。格下げは実際に格付けの段階を下げることである。アウトルックがネガティブになっても必ず格下げされるわけではないが、格下げの前触れとして注目される。

数値でみる

日本では2010年に信用格付業者の登録制度が始まり、金融庁の登録一覧によると、2026年1月13日時点で登録されている信用格付業者は7社である。登録を受けていない格付会社の格付けを使って金融商品を勧める場合は、その旨を説明することが求められている。

出典: 金融庁「信用格付業者登録一覧」

投資家が気をつけたいこと

格付けは複数の格付会社がそれぞれ独自に付けるため、会社によって評価が分かれることがある。投資信託や社債を選ぶときは、どの格付会社の格付けかを確かめたい。また、格付けは返済能力についての意見であり、債券の値動きや株価の上がり下がりを予想するものではない。格下げが発表されたときは、慌てて売る前に、理由と、今後の資金繰りや配当への影響を確かめることが大切である。

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