「カルマーレシオ」とは
年率リターンを最大ドローダウンで割った指標。値動きの幅ではなく、過去にどれだけ深く沈んだかを分母に置いて運用の効率を測る。
📌 投資判断のポイント
年率リターンを最大ドローダウンで割った指標。年率8%で最大ドローダウンが20%なら0.4になる。値動きの幅ではなく含み損の深さを分母に置くため、運用を継続できるかどうかの目安として使われる。
カルマーレシオはどういう仕組み?
分子は評価期間の年率リターン、分母は同じ期間の最大ドローダウン、すなわち資産評価額が過去最高値からいちばん大きく落ち込んだ割合である。もともとは3年間の実績で計算する指標として使われてきた。標準偏差を分母に置く指標と違い、上昇方向のばらつきを罰しないこと、そして実際に経験した最悪の落ち込みを直接見ることが特徴である。投資家が運用をやめてしまう理由は値動きの大きさそのものではなく含み損の深さであることが多いため、継続できるかどうかの目安として使われる。
カルマーレシオの具体例と注意点は?
年率リターンが8%、期間中の最大ドローダウンが20%なら、カルマーレシオは0.4になる。注意点は三つある。第一に、分母が1回の出来事で決まるため、評価期間の取り方に結果が大きく左右される。第二に、暴落を含まない期間を選ぶと分母が小さくなり、値が実力以上に高く出る。第三に、運用期間が短いと最大ドローダウンがまだ実現しておらず、比較に耐えない。最低でも1回の下落局面を含む期間で見る必要がある。
シャープレシオとの違い
シャープレシオは超過リターンを標準偏差で割るため、上下どちらのぶれも同じようにリスクとして扱う。カルマーレシオは下方向の最大値だけを見る。毎日の値動きが小さくても一度だけ大きく沈む戦略は、シャープレシオでは良く見え、カルマーレシオでは悪く出る。両方を並べると、リスクの性質の違いが見えやすい。
使いどころ
この指標が向いているのは、同じ資産クラスの中で運用手法を比べる場面である。評価期間をそろえ、同じ下落局面を含めたうえで並べると、どの手法がより浅い谷で同じリターンを得たかが分かる。向いていないのは、期間の違う実績どうしの比較と、運用開始から間もない実績の評価である。最大ドローダウンは過去に起きたことの記録であり、将来の下落幅の上限ではない。値が高い手法でも、より深い谷がこれから来る可能性は排除できない。
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