総報酬制

制度・取引
よみ:そうほうしゅうせい
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「総報酬制」とは

月給だけでなく賞与も含めた年間の報酬全体を対象に、同じ料率で社会保険料を計算する方式です。

📌 投資判断のポイント

月給と賞与の両方を同じ料率で保険料の対象とする方式。平成15年4月に導入され、賞与は標準賞与額として年金額にも反映される。報酬の配分を変えても負担総額は動かない。

詳しい仕組み・意味

平成15年4月から厚生年金保険と健康保険に導入されました。それ以前は、賞与には月給とは別の低い率の特別保険料が課されており、月給に対する保険料率のほうが高く設定されていました。このため、月給を抑えて賞与を厚くすると保険料負担を軽くできるという不均衡が生じていました。

総報酬制では、賞与についても標準賞与額として保険料の対象とし、月給と同じ料率を適用します。対象が広がった分、料率そのものは引き下げられました。同時に、賞与も年金額の計算に反映されるようになっています。

標準賞与額は、税引き前の賞与額から1,000円未満を切り捨てた額です。厚生年金では1回の支給につき150万円が上限で、同じ月に2回以上支給されたときは合算します。

具体例・注意点

実務上の意味は、報酬の受け取り方を変えても社会保険料の総額は基本的に変わらない、という点にあります。月給と賞与の配分を組み替えて負担を減らすという発想は、この方式のもとでは働きません。

一方で、賞与が年金額に反映されるため、賞与の多い働き方をしてきた人ほど将来の老齢厚生年金は厚くなります。ねんきん定期便に記載される平均標準報酬額は、賞与を含めた月額換算の値です。

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