「リスクパリティ」とは
株式・債券・実物資産などの各資産が「同じリスク量」ずつポートフォリオに貢献するよう配分する運用手法。伝統的な60/40配分とは異なるリスクの考え方だ。
📌 投資判断のポイント
リスクパリティは伝統的な配分より真の分散を実現するが、株・債券が同時下落するインフレ局面では脆弱性がある。コモディティ・インフレ連動債の追加でこの弱点を補えるか、レバレッジコストと合わせて評価することが投資判断の要点だ。
詳しい仕組み・意味
従来の60%株式・40%債券ポートフォリオでは、株式がリスクの大部分(約90%)を担うことが多い。リスクパリティはボラティリティを均等化することで真の分散を実現しようとする。ボラティリティの低い資産(通常は債券)にはレバレッジをかけ、高い資産(株式)のウェイトを下げることで、各資産のリスク寄与を均等にする。ブリッジウォーター・オールウェザーファンドが代表例だ。
具体例・注意点
2022年のような株式・債券が同時下落(インフレ型ベア相場)では、リスクパリティは想定外のダブル損失を被ることがある。コモディティ・インフレ連動債をポートフォリオに加えることでこの弱点を補う設計も存在する。レバレッジを用いるため、金融危機時にデレバレッジが連鎖すると損失が増幅するリスクがある点は重要な制約だ。
リスクパリティ戦略の代表格であるブリッジウォーター・オール・ウェザー・ファンドは1990年代に開発され、2008年金融危機で良好なパフォーマンスを示した。ただし2022年の株式・債券同時下落局面ではリスクパリティ戦略も大きなドローダウンを経験し、株式・債券の相関が正に転じる環境での弱点が露呈した。レバレッジ使用が多いリスクパリティ戦略は、急激なボラティリティ上昇局面でポジション解消(デレバレッジ)が連鎖し市場インパクトを与えることがある。
関連用語
投資の長期リターンの大半は銘柄選択ではなくアセットアロケーションで決まる。株式・債券・不動産・現金などを相関の低い組み合わせで保有することがリスク分散の本質。年1〜2回のリバランスで崩れた配分を戻す作業とセットで運用する。
価格の変動幅を示す投資リスクの基本指標。「下方向への動き」だけでなく上下両方の振れ幅を測り、年率標準偏差で算出する。VIX(先行予測)とヒストリカルボラティリティ(実績値)の違いも押さえる。
資産同士の値動きの関係性を示す指標で、分散投資の基礎。相関が低い資産を組み合わせることで、リスクを抑えることができる。
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