「パラボリック」とは
チャート上に放物線を描くように点を並べ、その点を価格が突き抜けた時点をトレンド転換とみなすテクニカル指標です。
📌 投資判断のポイント
方向と手仕舞いの目安を同時に示す点が移動平均線との違いで、トレイリングストップの水準として使いやすい。ただしトレンド相場専用でもみ合いではシグナルが乱発するため、ADXなどで地合いを確認してから使う。常時ポジション前提の設計なので売買コストが積み上がりやすい。
詳しい仕組み・意味
正式にはパラボリックSAR(Stop And Reverse)といい、ウェルズ・ワイルダーが考案しました。SARは「止めて、反転する」という意味で、この指標がポジションの手仕舞いと同時に反対方向への転換を示すことに由来します。
チャートには、上昇局面では価格の下側に、下降局面では価格の上側に点(SAR)が表示されます。上昇が続くあいだSARは下から価格を追いかけるように切り上がり、価格がSARに触れると上下が入れ替わって下降トレンドへの転換を示します。
計算にはAF(加速因数)が使われ、初期値0.02から高値・安値を更新するたびに0.02ずつ増え、上限0.2まで加速します。この仕組みにより、トレンドが長く続くほどSARが価格に急速に接近し、転換の判定が敏感になります。トレンドの方向と手仕舞いの目安を同時に示す点が、移動平均線など方向だけを示す指標との違いです。
具体例・注意点
上昇局面で価格の下に並んでいたSARの点を株価が下抜けたとき、翌日からは点が価格の上側に現れ、上昇トレンドの終了と下降への転換が示唆されます。トレイリングストップの水準として利用されることも多い指標です。
注意点は3つあります。第一に、パラボリックは明確なトレンドがある相場を前提とした指標であり、方向感のないもみ合い相場では上下の転換シグナルが頻発して機能しません。ADXなどでトレンドの強さを確認してから使うのが定石です。第二に、常にポジションを持つことを前提とした設計のため、シグナルどおりに売買すると取引回数が増え、手数料とスプレッドの負担が積み上がります。第三に、あくまで過去の価格から機械的に算出される指標であり、将来を予測するものではありません。他の指標やファンダメンタルズと組み合わせ、損切り水準の目安として使うのが現実的な位置づけです。
関連用語
終値の平均を線で結びトレンドの方向を視覚化するテクニカル指標。25日・75日・200日線が代表的。短期線と長期線の交差(ゴールデンクロス・デッドクロス)が売買サインとなる。過去データから計算する遅行指標のため、横ばい相場ではだましシグナルに注意。
トレンドの方向ではなく強弱を0〜100で測る指標。25超でトレンド発生、20割れでレンジが目安。方向は+DIと−DIで読む。相場付き(トレンドかレンジか)の見極めに使う補助指標で、反応が遅く転換の先取りには不向き。
過去の価格やチャートから相場の動きを分析する手法。売買タイミングの判断に使われるが、単独での予測には限界がある。
損失を一定範囲に抑えるためのルールで、リスク管理の中核。感情に左右されないトレードを実現するために不可欠。
移動平均線を中心に価格の変動幅を示す指標。バンドの広がりから相場の変動性やトレンドの強さを判断できる。
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