往って来い

相場心理
よみ:いってこい
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 売買タイミングを考える ★★ 標準

「往って来い」とは

相場が一方向に大きく動いた後、同じ幅だけ戻して元の水準に帰ってくること。値動きの激しさに対して、結果としての変化がほぼ残らない状態を指す。

📌 投資判断のポイント

相場が一方向に大きく動いた後、同じ幅だけ戻して元の水準に帰ってくること。寄り付きから5%上昇して大引けで前日終値に戻る動きや、年間騰落率がほぼ0%になる形が該当する。事後にしか判別できないため、待てば戻る前提で組み立てると対処が残らない。

往って来いはどういう仕組み?

1日のうちで起きることもあれば、数か月かけて起きることもある。日中で言えば、寄り付きから5%上昇した後に売りが出て、大引けでは前日終値と同じ水準に戻るような動きである。長い期間では、ある年の前半に20%上昇し、後半に同じだけ下げて年間の騰落率がほぼ0%になるような形が該当する。値幅は残らないが、上下の振れが大きいため、途中で売買した人の損益は大きく分かれる。日足のローソク足では上下に長いひげを持つ形になりやすく、出来高が普段より膨らむことも多い。相場の言葉としては、値動きの大きさと結果の乏しさの落差を言い表すために使われる。

往って来いの具体例と注意点は?

注意点は、指数の騰落率が0%だったことと、その期間に何も起きなかったことは別だという点である。往って来いの過程で相場の参加者は入れ替わっており、上昇局面で買った人は高い取得単価を抱え、下落局面で売った人は損益を確定させている。もう一つの注意点は、往って来いを事後的にしか判別できないことである。上昇の途中でそれが戻る動きの前半なのかは分からない。したがって「往って来いになるから待てばよい」という前提で判断を組み立てると、戻らなかった場合に対処が残らない。積立のように時期を分けて買う方法は、この判別ができないことを前提に置いた対応の一つである。

値幅調整との違い

値幅調整は、上昇した後に価格が下がることで過熱を冷ます局面を指す言葉で、下げ幅そのものに着目している。往って来いは、上げと下げが打ち消し合って元の水準に戻った結果に着目した言葉である。値幅調整は上昇トレンドの途中にある一時的な下げを想定した使い方が多いが、往って来いはトレンドの方向を問わず、始点と終点が一致したことだけを述べている。また値幅調整は下げの深さを半値押しのように数値で測るが、往って来いに深さの目安はなく、元の水準に戻ったかどうかだけを見る。下落から始まって元に戻る動きも往って来いと呼ぶため、上昇を前提にした言葉ではない点も異なる。

(本項は用語の説明であり、個別銘柄の売買を勧めるものではありません。)

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