青色事業専従者給与

制度・取引
よみ:あおいろじぎょうせんじゅうしゃきゅうよ
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「青色事業専従者給与」とは

青色申告をしている個人事業主が、生計を同じくする家族に支払う給与を必要経費にできる制度です。

📌 投資判断のポイント

経費化できる金額が実際の労務に応じて決まる点が白色の定額控除と決定的に違う。ただし家族側は扶養から外れるため、事業主の減税額と世帯の増税額を並べて試算しないと得にならないことがある。届出の期限を過ぎるとその年は使えない。

詳しい仕組み・意味

所得税では原則として、生計を一にする配偶者や親族に支払った給与は必要経費に算入できません。事業主が家族に給与を出す形をとれば、所得を分散して累進税率を下げられてしまうためです。青色事業専従者給与は、この原則に対する例外として、一定の要件を満たす場合に限って経費算入を認めるものです。

要件は主に4つあります。青色申告の承認を受けていること、家族がその年に6か月を超えて事業に専ら従事していること、事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署へ提出していること、そして支払額が届出の範囲内かつ労務の対価として相当であることです。届出は原則としてその年の3月15日まで(新規開業なら開業から2か月以内)に行う必要があります。

白色申告にも事業専従者控除がありますが、こちらは配偶者86万円・その他の親族50万円という定額の上限があり、実際の労働に見合った金額を経費にできる青色とは扱いが大きく異なります。

具体例・注意点

夫が営む事業で妻が経理と受発注を担当し、月20万円・年間240万円の給与を届け出て支払うケースを考えると、その全額が事業の必要経費となり、事業所得が圧縮されます。

注意点は3つあります。第一に、給与を受け取った家族は配偶者控除・扶養控除の対象から外れるため、世帯全体での税負担を試算してから金額を決める必要があります。第二に、実態のない給与や労務に比して過大な金額は否認されるおそれがあり、勤務日数や業務内容の記録を残しておくことが重要です。第三に、支払う側には源泉徴収と年末調整の義務が生じ、金額によっては社会保険の扱いも検討が必要になります。

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