「アベレージトゥルーレンジ(ATR)」とは
1日あたりの値動きの大きさを平均した指標で、価格の方向ではなく振れ幅の水準を測ります。
📌 投資判断のポイント
窓開けを含めた1日の値動き幅を平均した指標。方向は示さず振れ幅だけを測るため、損切り幅や建てる数量の調整に使われる
詳しい仕組み・意味
まず各日について、当日の高値と安値の差、前日終値と当日高値の差、前日終値と当日安値の差という3つを比べ、いちばん大きいものを「トゥルーレンジ」とします。前日終値から離れて寄り付く、いわゆる窓開けを取りこぼさないための工夫です。これを一定の期間、たとえば14日で平均した値がATRになります。値が大きいほど荒い値動きを、小さいほど落ち着いた状態を示します。上昇か下降かは一切判断しないため、単独で売買の方向を決めることはできず、方向を示す指標と組み合わせて使うのが前提の道具です。
具体例・注意点
損切りの幅を「ATRの2倍」のように決めておくと、銘柄ごとの値動きの荒さに応じた設定ができ、値動きの小さい銘柄で無用に浅く切ることを避けられます。値動きの大きい銘柄では建てる数量を減らす、といった量の調整にも使われます。株価の水準が違う銘柄どうしを比べるときは、価格に対する比率へ直さないと大小を比較できません。急変の直後は値が跳ね上がり、相場が落ち着いた後もしばらく高い水準が残る点にも注意が要ります。期間を短くすると直近の急変に敏感になり、長くすると平時の水準に近づきます。何日で平均するかによって示す意味が変わるため、設定値をそろえずに比較しないことが大切です。
関連用語
価格の変動幅を示す投資リスクの基本指標。「下方向への動き」だけでなく上下両方の振れ幅を測り、年率標準偏差で算出する。VIX(先行予測)とヒストリカルボラティリティ(実績値)の違いも押さえる。
移動平均線を中心に価格の変動幅を示す指標。バンドの広がりから相場の変動性やトレンドの強さを判断できる。
終値の平均を線で結びトレンドの方向を視覚化するテクニカル指標。25日・75日・200日線が代表的。短期線と長期線の交差(ゴールデンクロス・デッドクロス)が売買サインとなる。過去データから計算する遅行指標のため、横ばい相場ではだましシグナルに注意。
トレンドの方向ではなく強弱を0〜100で測る指標。25超でトレンド発生、20割れでレンジが目安。方向は+DIと−DIで読む。相場付き(トレンドかレンジか)の見極めに使う補助指標で、反応が遅く転換の先取りには不向き。
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