「自社株買い利回り」とは
一言でいうと
自社株買い利回りは年間の自社株買い総額を時価総額で割った指標で、企業が「市場から自社の株式をいくら買い戻したか」を利回り換算で示す。配当利回りと並ぶ株主還元の柱を測る。
詳しい仕組み・意味
自社株買いは流通株式数を減らすことでEPSを引き上げ、株価押し上げ効果がある。米S&P500全体の自社株買い額は年間8,000億ドル〜1兆ドル規模で、配当総額をしばしば上回る。日本企業も2020年代以降に自社株買いが急増し、TOPIXベースの自社株買い利回りも2%超が珍しくなくなった。配当より柔軟(業績に応じて停止しやすい)で、税制面でも株主側にメリットがある(配当課税の繰り延べ)ことが活用される理由だ。
具体例・注意点
自社株買いは「いつ買ったか」が極めて重要。高値圏での自社株買い(2000年・2007年・2021年)は株主価値を毀損し、安値圏での買い戻し(2009年・2020年)は強い価値創造になる。自社株買い利回りだけ見て評価するのではなく、PER・PBR水準と合わせて「割安に買い戻しているか」を確認すべきだ。借入を伴うレバレッジ買い戻しもバランスシート悪化リスクとして要注意。
📐 計算式・数値の目安
自社株買い利回り = 年間自社株買い総額 ÷ 時価総額
💡 あわせて学ぼう
この用語を押さえたら まず押さえたい最重要語一覧 で投資の軸となる概念も確認しましょう。
🏷 関連タグ
関連用語
投資額に対して、どれくらい配当を受け取れるかを示す指標。インカム投資の基本尺度。 配当利回り(dividend yield)は、1株あたりの年間配当を株価で割ったもの。「今の株価で買った場合、何%のリターンが配当で得られ…
企業の「1株あたりの純利益」を示す指標。株式投資で最も重要な企業分析指標のひとつで、EPSが伸び続けている企業は成長株として高く評価される。 EPSはEarnings Per Share(1株当たり利益)の略だ。企業全体…
「この株価は利益の何年分か」を示す基本的な株式評価指標。数値が高いほど割高・低いほど割安とされるが、業種と成長性で目安は大きく異なる。 PER(Price Earnings Ratio: 株価収益率)は、株価÷EPS(1…
企業が自社株を買い戻す「もう一つの株主還元」。 buyback(自社株買い)とは、企業が市場から自社の株式を買い戻す行為である。 これは配当と並ぶ株主還元の手段であり、株式数を減らすことで1株あたりの価値を高める効果があ…
株主還元利回りは配当利回りに自社株買い利回り(場合により有利子負債削減も)を加えた「総合的な株主への返し方」を示す指標。配当だけでは見えない還元姿勢を一本化して評価できる。 米国企業の多くは増配よりも自社株買いを優先する…
株式投資 の他の用語
広告