「配当カバレッジレシオ」とは
一言でいうと
配当カバレッジレシオは「EPS(または FCF)÷ 1株当たり配当金」で計算され、企業が稼いだ利益(現金)の何倍で配当を賄えているかを示す指標。配当の持続可能性・減配リスクを定量的に測る。
詳しい仕組み・意味
配当性向(DPS÷EPS)の逆数にあたる指標で、カバレッジが1.5倍以上であれば配当に十分な余裕があるとされる。1.0を下回ると配当が利益を上回っており、借入や内部留保を切り崩している状態で減配リスクが高い。米国REITやMLPなど特殊な配当ビジネスでは2.0倍以上が健全水準、通常の事業会社では1.5〜3.0倍がレンジだ。FCFベース(FCFカバレッジ)で計算する方がより厳密で、設備投資負担も加味できる。
具体例・注意点
「高配当利回り銘柄」を選ぶ際にこの指標を見ないと、減配直前の高利回り罠に陥る危険がある。コロナショック期(2020年)にはエネルギー・銀行セクターを中心に多くの高配当銘柄が減配・無配転落し、配当利回りで選んだ投資家が損失を被った。利益が一時的に膨らんだ年度の単年比較は誤解を招くため、3〜5年平均カバレッジで読むことが望ましい。
📐 計算式・数値の目安
配当カバレッジレシオ = EPS ÷ 1株当たり配当金
💡 あわせて学ぼう
この用語を押さえたら まず押さえたい最重要語一覧 で投資の軸となる概念も確認しましょう。
🏷 関連タグ
関連用語
投資額に対して、どれくらい配当を受け取れるかを示す指標。インカム投資の基本尺度。 配当利回り(dividend yield)は、1株あたりの年間配当を株価で割ったもの。「今の株価で買った場合、何%のリターンが配当で得られ…
企業の「1株あたりの純利益」を示す指標。株式投資で最も重要な企業分析指標のひとつで、EPSが伸び続けている企業は成長株として高く評価される。 EPSはEarnings Per Share(1株当たり利益)の略だ。企業全体…
企業が自由に使える「本当に残った現金」。 free-cash-flow(FCF)とは、企業が本業で稼いだ現金から、設備投資など必要な支出を差し引いた後に残る現金のことを指す。 イメージとしては「生活費を引いた後に残る自由…
企業が利益のうち、どれだけを配当に回しているかを示す割合。配当の持続性を判断する指標。 配当性向(payout ratio)は、純利益に対する配当の割合。「稼いだ利益の何%を株主に還元しているか」を示す。 - 高い → …
長年にわたり増配を続ける「高品質な配当株」。 dividend-aristocratsとは、長期間にわたり連続して配当を増やし続けている企業群を指す概念であり、一般的には一定年数以上(例:25年以上)増配を継続している企…
株式投資 の他の用語
広告