「コルレス銀行」とは
一言でいうと
海外送金を行うために、別の金融機関の口座を介して決済・資金移動を行う銀行間の関係・仕組み。国際送金の大部分がこのネットワーク上で処理される。
詳しい仕組み・意味
コルレス銀行関係では、国内銀行Aが海外銀行Bに「ノストロ口座(先方預け金)」を持ち、Bが逆に「ロストロ口座」を保有する。SWIFT経由の送金指示がこれらの口座間でお金を動かす仕組みだ。制裁・マネーロンダリング対策強化で大手銀行が新興国・零細銀行とのコルレス関係を解消する「デリスキング」が深刻な問題になっている。コルレス関係の消滅は途上国の国際送金・貿易金融を困難にし、経済的包摂を阻害する懸念がある。
具体例・注意点
米国が制裁対象国向けのコルレス取引を禁じると、第三国の銀行も関係解消に動き、制裁の波及効果が広がる。コルレス関係の喪失(デリスキング)は途上国の送金インフラに打撃を与え、海外送金サービス・フィンテック業者が代替手段として台頭する機会も生む。国際送金コスト・ルートの変化は移民送金市場や新興国の外貨流入に影響する点も理解しておきたい。
コレスポンデント銀行関係はKYC(顧客確認)・AML(マネーロンダリング対策)コストの増大から、欧米大手銀行が新興国・中小銀行との関係を解消する「デリスキング」が2010年代以降加速した。コレスポンデント網の縮小は途上国の金融包摂・送金コストに悪影響を与えており、フィンテック・ブロックチェーン型の代替送金インフラが台頭している。制裁適用でコレスポンデント関係が断絶するリスクは金融制裁の実質的な効力を担保している。
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