2025年7月1日、火曜日。昨日のマーケット概況（6月30日）をお届けします。日経平均株価は4万円台を回復しましたが、米国の減税恒久化関連法案の審議難航が投資家心理を圧迫しました。ダリオ氏の『How Countries Go Broke』出版も市場に不安を与え、財政不安による経済の混乱を懸念する声が高まっています。FOMCでの利上げ据え置き決定を受け、ドル円は145円台前半で推移。長期金利は上昇傾向にあり、今後の経済指標次第で市場のボラティリティが高まる可能性があります。米国市場では、減税法案の行方とダリオ氏の警告が重なり、ダウ平均株価は下落しました。
ダリオ氏の警告：政治の混迷は市場崩壊の序章か？
Bridgewater Associatesの創業者レイ・ダリオ氏が新著『How Countries Go Broke』で、政治家の官僚主義が国の破綻につながる可能性を警告しました。特にアメリカの財政状況の悪化と政治の機能不全を指摘し、最悪の場合内乱や戦争に発展するシナリオも示唆しています。市場はダリオ氏の警告を深刻に受け止め、リスク回避の動きが強まる可能性があります。ダリオ氏の影響力は大きく、彼の発言は市場心理に大きな影響を与えるため、投資家は今後の動向に注意する必要があります。ダリオ氏の警告は、単なる市場の一時的な反応ではなく、長期的な経済リスクを浮き彫りにしています。
米減税恒久化法案、暗礁に乗り上げ市場は不安定化
米議会上院で審議されている減税恒久化関連法案が難航しています。財政赤字拡大への懸念に加え、「報復関税」撤回をめぐる与野党の対立も激化し、法案成立の見通しが立っていません。成立の遅れ、もしくは廃案となれば、米国経済への打撃は避けられず、市場の不確実性はさらに高まるでしょう。特に、財政赤字拡大は長期金利上昇とドル安を招き、株式市場にも悪影響を与える可能性があります。減税法案の行方は、今後の米国経済と市場の動向を大きく左右する重要な要素となります。
スタグフレーションの影、忍び寄る景気後退と物価上昇のダブルパンチ
米国でスタグフレーション懸念が強まっています。景気停滞の兆候が見られる一方で、物価上昇圧力は依然として強く、FRBは金融政策運営の難しさに直面しています。スタグフレーションは、企業業績の悪化と消費支出の減少を招き、株式市場にとって大きな逆風となる可能性があります。スタグフレーションへの懸念は、市場の不確実性を高める最大の要因と言えるでしょう。
日経平均4万円台回復も、7月の試練に耐えられるか？
6月30日、日経平均株価は4万円台を回復しましたが、7月は予断を許さない状況です。米国の雇用統計や日銀短観の結果次第では、市場のセンチメントが大きく変わる可能性があります。さらに、円高傾向が続けば、輸出企業の業績に悪影響を及ぼし、株価上昇の抑制要因となるでしょう。投資家は、7月の経済指標に注視する必要があります。日経平均の今後の行方は、7月の経済指標と市場心理に大きく左右されるでしょう。
ジェミニが欧州で株トークン化、新たな投資の波到来か？
暗号資産取引所ジェミニが、MicroStrategy社の株式をトークン化し、EUの投資家向けに提供を開始しました。これは、欧州におけるトークン化市場の成長を加速させる可能性があります。株式のトークン化は、流動性の向上や取引コストの削減につながり、新たな投資機会を提供する可能性があります。今後の市場の拡大に注目が集まっています。ジェミニの取り組みは、欧州の金融市場に新たな風を吹き込む可能性があります。
