今日は2025年6月19日、木曜日です。昨日のマーケットはFOMCの結果を受け、比較的落ち着いた動きとなりましたが、地政学リスクや中国経済の動向など、予断を許さない状況が続いています。昨日の米国市場では、FOMCが政策金利を据え置いたことが発表されました。声明文は前回とほぼ同じ内容で、市場の予想通りでした。しかし、今後の貿易摩擦や地政学リスクへの懸念は払拭されておらず、市場参加者の間では警戒感が根強く残っています。ダウ平均株価は小幅な下落となりましたが、ナスダックはテクノロジー株を中心に上昇しました。原油価格は中東情勢の緊迫化にもかかわらず、限定的な上昇にとどまりました。為替市場では、ドル円は円安方向に小幅に推移しました。
FRB、政策金利据え置きも市場は警戒ムード
FOMCは市場の予想通り、政策金利を据え置きました。パウエル議長は記者会見で、今後の経済動向を見極める必要があると述べ、追加利下げの可能性については明言を避けました。貿易摩擦や地政学リスクの高まりを背景に、市場では先行きの不透明感が強まっており、FOMCの決定は、市場に大きなサプライズを与えることはありませんでした。今後の金融政策については、データ次第で柔軟に対応していく姿勢を示唆しています。市場は次回のFOMCでの利下げの可能性を織り込み始めており、今後の経済指標や地政学リスクの動向に注目が集まっています。
中国経済、明暗分かれる5月指標
中国国家統計局が発表した5月の経済指標は、明暗が分かれる結果となりました。鉱工業生産は市場予想を下回り、世界経済の減速や国内需要の弱まりが懸念されています。一方、小売売上高は予想を上回る力強い伸びを示し、消費の堅調さを示唆しました。この相反するデータは、中国経済の現状を複雑に反映しており、今後の動向を注視する必要があります。政府による景気刺激策の効果が一部 sektor に現れている一方で、世界経済の減速の影響も無視できない状況です。
EU、ロシア産ガス輸入禁止へ エネルギー安全保障強化へ
EUは2027年末までにロシア産ガスの輸入を禁止する法案をまとめました。これは、ウクライナ侵攻以降、ロシアへのエネルギー依存からの脱却を加速させる動きの一環です。この決定は、EUのエネルギー安全保障を強化する一方で、エネルギー価格の高騰や供給不足のリスクも孕んでいます。EUは代替エネルギー源の確保や省エネルギー化を進めていますが、短期的にはエネルギー市場の不安定化は避けられないでしょう。
日本経済、4月指標は弱含み 輸出・生産減少
日本の4月経済指標は、輸出と生産の減少が示すように、世界経済の減速の影響を受けて弱含んでいます。鉱工業生産指数も3カ月ぶりに低下し、景気の先行きに不透明感を漂わせています。個人消費は横ばい圏で推移しており、雇用情勢は改善傾向にあるものの、力強さに欠ける状況です。今後の動向については、世界経済の回復や政府の経済対策の効果に注目が集まります。
日経平均、続伸も上値は重く
日経平均株価は続伸し、5月30日の高値を更新しましたが、上値は重く、市場心理は依然として慎重です。中東情勢への懸念の後退や円安トレンドが株価を支えましたが、日米貿易協議の進展は見られず、今後の市場の動向は、貿易摩擦の行方や世界経済の動向に左右される可能性が高いでしょう。