
「NISAやiDeCoって、なんだかお得らしいけど、税金の話が難しくてよくわからない…」そう思って、大切な一歩を踏み出せずにいませんか?実は、ほんの少しの知識を知らないだけで、将来受け取れるはずだった数十万円、数百万円を逃してしまうかもしれません。例えば、NISAで利益が出たからと、他の株の損失と合算しようとして「それはできません」と税務署で言われてしまう…。そんな悲しい失敗は、もう終わりにしましょう。この記事では、資産運用の航海に不可欠な「5つの魔法の言葉」を、図解とたとえ話を交えて、どこよりも分かりやすく解説します。読み終える頃には、あなたは税金の仕組みを味方につけ、自信を持って資産形成のスタートラインに立っているはずです。さあ、未来の自分への最高のプレゼントを始めましょう!
1. 非課税:最強の味方を知ろう
結論:利益がまるまる手元に残る、超お得な「税金ゼロ」チケットです。
「非課税」をたとえるなら、「収穫物を100%もらえる魔法の畑」です。
普通の畑(課税口座)で一生懸命野菜(利益)を育てても、収穫の際には約20%を「税金」として国に納めなければなりません。100個のトマトが採れても、手元に残るのは80個だけ…。ちょっと悲しいですよね。
しかし、NISAやiDeCoという「非課税の畑」で育てた野菜は、100個採れたら100個まるごと自分のものになります。この差が、長く続けば続くほど、とてつもなく大きな差になるのです。
【超図解】「非課税」の威力をビジュアルで理解する
もし投資で10万円の利益が出たら、手元に残るお金はこれだけ違います。
- 普通の口座(課税)
- 運用益:+100,000円
- 税金(約20.315%):-20,315円
- 手取り:79,685円
- NISA口座(非課税)
- 運用益:+100,000円
- 税金:0円
- 手取り:100,000円
同じ利益なのに、手元に残るお金が2万円以上も違うのです。これが非課税のパワーです。
2. 運用益:何が「非課税」になるの?
結論:投資で得られたすべての儲け(もうけ)のことです。
「運用益」とは、投資によって得られる利益のこと。これをたとえるなら「果樹園のすべての収穫物」です。
果樹園からは、2種類の収穫物が得られますよね。
- 木からもらえる果物そのもの(配当金・分配金)
- 木自体を高く売ったときの差額(売却益)
投資の世界でも同じです。株や投資信託を持っているだけでもらえるのが「配当金・分配金」。そして、安く買ったものを高く売って得られるのが「売却益」。NISAやiDeCoでは、この両方の「運用益」が非課税の対象になります。
【超図解】運用益の2つのタイプ
- インカムゲイン(果物タイプ)
- 意味:資産を持っている間、定期的にもらえる利益。
- 例:株の配当金、投資信託の分配金、銀行預金の利子など。
- キャピタルゲイン(木を売るタイプ)
- 意味:資産を売ったときに出る利益。
- 例:10万円で買った株を12万円で売ったときの差額2万円。
NISA口座なら、このどちらの利益にも税金がかからない、と覚えておきましょう。
3. 損益通算:NISAの意外な落とし穴
結論:NISA口座の利益と、他の口座の損失を合体(相殺)させることはできません。
「損益通算」をたとえるなら、「複数のお店でのお買い物での『貸し借り』計算」です。
普通の証券口座(課税口座)という商店街では、A店で10万円儲かり、B店で3万円損した場合、「全体では7万円の儲けだね」と合算して、7万円分にだけ税金をかければOKです。これが損益通算です。
ところが、NISA口座は「特別招待セール会場」のようなもの。この会場での儲けは、商店街の他のお店(課税口座)の損とは一切関係なく、合算できないという特別ルールがあります。
【超図解】損益通算できる?できない?
- 【OKな例:課税口座どうし】
- A証券(課税):+10万円の利益
- B証券(課税):-3万円の損失
- → 合算OK! 課税対象は「7万円の利益」のみ。
- 【NGな例:NISAと課税口座】
- NISA口座:+10万円の利益(もともと非課税)
- 課税口座:-3万円の損失
- → 合算NG! 損益通算はできない。課税口座の損失はそのまま残り、NISAの利益とは相殺できません。
これはNISAの数少ないデメリットです。NISA口座で損失が出た場合、その損失はなかったことになってしまう、と覚えておきましょう。
4. 複利:雪だるま式にお金を増やす魔法
結論:「利息」にもまた「利息」がついて、お金が加速度的に増えていく仕組みです。
「複利」は、よく「雪だるま」にたとえられます。
小さな雪玉(元本)を坂の上から転がすと、雪がくっついてだんだん大きくなりますよね。これが利息です。
複利のすごいところは、ただの雪だるま作りではない点です。大きくなった雪だるま(元本+利息)に、さらに雪がくっついていくので、転がれば転がるほど、大きくなるスピードがどんどん加速していくのです。まさに、利息が利息を生む魔法の仕組み。そして、非課税制度と組み合わせると、税金で削られることなく雪だるまを大きくできるので、効果は絶大です。
もし毎月3万円を年利5%の複利で運用したら?
※税金や手数料は考慮しないシミュレーションです。
5年後: 元本180万円 → 資産約205万円(+25万円)
10年後: 元本360万円 → 資産約465万円(+105万円)
20年後: 元本720万円 → 資産約1,233万円(+513万円)
30年後: 元本1,080万円 → 資産約2,503万円(+1,423万円)
時間が経つほど、利益の増え方が大きくなっているのが分かりますね。これが複利の力です。
5. 元本割れ:忘れてはいけない大前提
結論:投資したお金(元本)よりも、資産の価値が減ってしまう可能性があることです。
最後に、とても大切な言葉です。「元本割れ」をたとえるなら、「農業における天候不順」です。
どんなに「非課税」という素晴らしい畑を使い、どんなに将来性のある種(投資商品)を蒔いたとしても、台風や日照りといった天候不順(市場の変動)によって、収穫が減ってしまうことがあります。つまり、最初に投資した100万円が、90万円に減ってしまう可能性があるということです。
NISAやiDeCoは税金がお得になる制度ですが、銀行預金と違って元本が保証されているわけではありません。この元本割れのリスクは、どんな投資にも必ずついてくる大前提だと理解しておきましょう。
ただし、怖がる必要はありません。時間をかけてコツコツ投資を続ける「長期投資」や、色々な種類の種を蒔く「分散投資」によって、天候不順のリスクを大きく減らすことができます。
まとめ:今日から覚えるべき最重要ポイント
- 「非課税」は最強の味方:NISAやiDeCoを使えば、投資で得た利益(運用益)にかかる約20%の税金がゼロになり、利益をまるごと受け取れる。
- 「複利」の力を最大限に:非課税口座で長期投資をすると、利息が利息を生む「複利」の効果が雪だるま式に加速し、効率的に資産を増やせる。
- リスクとルールも忘れずに:NISAでも投資である以上「元本割れ」のリスクはあり、他の口座との「損益通算」はできないというルールをしっかり覚えておこう。
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また、本記事は特定の金融商品の購入や売却を推奨、勧誘するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願い申し上げます。


